「茄子 スーツケースの渡り鳥」あらすじ、ネタバレ結末

「茄子 スーツケースの渡り鳥」の
ネタバレを結末まで公開します。

前作のネタバレはこちら

あらすじ

主人公のペペは、
ベルギーのビール会社が
スポンサーを務めている
自転車ロードレースチームの選手です。

過去にスペインで行われる
ブエルタ・ア・エスパーニャで
1勝を上げています。

ある日のレースでペペは、
元同僚のギルモアと再会しました。

この日の夜、
彼らの元に訃報が届きます。

世界選手権を制した事もある
伝説的な名選手・ロンダニーニの
遺体が発見されたというのです。

遺体に外傷はなく
遺書が発見された事から
自殺と断定されています。

ロンダニーニの同郷で、
ペペの同僚のチョッチは
深く落ち込みました。

 

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ネタバレ

ペペはチョッチに付き添って、
ロンダニーニの葬儀に向かいます。

チョッチは葬儀に参列せず、
遠くから様子を見守りました。

帰りの車でチョッチは、
昔の事を思い出します。

同郷の縁もあって、
チョッチは若き頃に
彼と練習した事があるのです。

その時にロンダニーニは、
毎日が苦しいと呟いていました‥‥

愛する家族と過ごす事、
好物を好きなだけ口にする事、
風邪を引いた時に薬を服用する事、
全てが禁じられているのです。

 

少し時が流れて、
ジャパンカップに出場する為に
ペペたちは日本に降り立ちます。

そこでペペやチョッチは、
チームをサポートする事になった
豊城ひかるという女性と出会います。

それぞれ覚えたての日本語で挨拶します。

 

ジャパンカップには、
ギルモアも所属している
強豪チームも参加します。

世界選手権を制した事がある
名選手・ザンコーニも所属しています。

ザンコーニは
ジャパンカップには、
出場しない予定だったので、
ペペたちも驚きます。

そのザンコーニですが、
レース開始前に周辺を探索し
お寺回りをしています。

 

レースの前日、
ひかるが日本を案内しました。

ペペたちのチームは解散が決まっており、
彼らは次の所属先を探しています。

今回のような大きなレースは、
自分を売るいい機会でもあるのです。

ひかるはそんな彼らを
漬物屋に連れて行きました。

その店にはザンコーニも現れ、
茄子漬けを購入しました。

 

ひかるはペペたちに、
「レースが終わったら食事を振る舞う」
と約束しました。

ホテルに戻るとチョッチがペペに
来年で引退すると宣言しました。

辛い日々を送っていますが、
超一流にならない限りは
金持ちになれないのです。

 

レース当日は大雨でした。

レース中盤、
ペペとチョッチが勝負を仕掛けて、
先頭集団を形成しました。

ギルモアは付いてきましたが、
ザンコーニは後続集団に残りました。

ぺぺとチョッチの仲間は
後続集団に残ってザンコーニを見張ります。

 

レース終盤となり、
先頭集団は6人になりました。

ペペ、チョッチ、ギルモアは残っています。

 

ここでペペが勝負を仕掛け、
先頭集団が半分に分かれました。

チョッチは後続に残ります。

これでペペかチョッチのどちらかが
優勝争いできる形の完成です。

 

さらに雨が激しさを増し、
坂道を下っていたペペが
転倒してしまいました。

監督から連絡を受けたチョッチは
ペペを心配しながらも優勝を目指します。

先頭集団の5人は再び1つになりました。

 

ペペは6位まで落ちますが、
監督から新しい自転車を受け取って、
すぐにチョッチを追いかけました。

 

後続集団は5分差なので解説者も
もう追いつけないと口にします。

ペペの仲間達も他の選手たちが
私語している様子を目撃します。

そんな中、
ザンコーニが突然ギアを上げました。

 

一方のチョッチは
先頭に食らいつきますが、
とても苦しそうです。

 

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結末

先頭集団が4人になりました。

ザンコーニはペペを抜き去り、
先頭集団に追いつきました。

ザンコーニはギルモアに合流せず、
先頭の4人を追い抜いて独走し始めました。

ザンコーニが先頭に立った時、
いきなり空が晴れました。

チョッチはザンコーニの背中を見て
神々しささえ感じました。

ところが、
ザンコーニは突如リタイアしました。

ロンダニーニの死を受け、
何か思う所があったのでしょう。

 

レースも最終盤、
先頭集団は3人となりました。

チョッチの姿はありません。

4位のチョッチは
苦しさから幻想を見ます。

亡くなったはずのロンダーニに
やめたら楽だぜ」と言われます。

チョッチは自らを鼓舞し、
給水ボトルの水を飲み干して
ボトルを捨てました。
(1グラムでも軽くする)

チョッチが顔を上げると
自分の前をペペが走っていました。

ペペはチョッチの前を走り
彼の負担を減らすつもりです。

お互いに協力しつつ走る2人に対し、
前の3人は別チームで利害関係にあります。

ペペとチョッチはそれを利用し、
数秒差まで距離を縮めました。

焦った先頭集団の1人が
思わず飛び出してしまいます。

残りの2選手も見逃すことが出来ず、
先頭の選手を追いかけてしまいました。

完全にペースを乱しています。

 

ゴールまで数百メートル。
遂に2人が先頭集団に追いつきます。

ラストのロングストレートで、
ギルモアが先頭に立ちました。

ここで作戦通り
チョッチがペペの前に出て、
ギルモアとの一騎打ちに持ち込みました。

終盤はペペに守られていたチョッチ、
ずっと先頭で勝負していたギルモア。

残っている体力が違います。

 

チョッチは見事に優勝しますが、
疲れ果てたペペは表彰式を
見る事もできませんでした。

 

レース後、
ペペ達はひかるの実家の寺を訪ねます。

2人が千手観音菩薩を見ていると
「全ての人々を迷いから解放する。」
と住職が教えてくれました。

 

その後、
ひかる手作りの日本食で
チームのメンバーは宴を開きます。

茄子のたまり漬けが大人気です。